2016年8月14日日曜日

海外MBA出願対策 総論① スコアメイク (GMAT / TOEFL / IELTS)

海外MBAの出願対策は、「出願要件を満たす対策」と、「合格を勝ち取るための対策」の2つに分かれる。

前者の「出願要件を満たす対策」とは、主に英語力テスト(TOEFLIELTS等)とGMATのスコアメイクを意味する。英語力については、各校がTOEFLまたはIELTSのスコアに最低基準を設けている場合がほとんどである。多くのビジネススクールでは、TOEFL 100点またはIELTS OA 7.0点を最低基準としているので、まずはこれをクリアすることが出願対策の最初のステップにして、最も困難なステップとなる。純ドメは、TOEFLまたはIELTSのスコアメイクに数百時間を費やすことになる。

GMATのスコアメイクも、実質的には「出願要件を満たす対策」である。英語力と異なり、GMATスコアに最低基準点は(表向きには)設けられておらず、スコアの良し悪しに関わらず、出願すること自体は可能である。しかし、実際のところは、各校が求める「基準点」が存在し、その点数をクリアしていなければ “Weak” Candidateとみなされ入学審査上不利になったり、書類審査の段階で「足切り」を喰ったりする可能性が高い。したがって、各校が開示している入学者平均点やスコアレンジ、およびGMATに関する学校のポリシー(基準点の有無、および基準適用のシビアさ等)を理解したうえで、合格のために必要十分なスコアを見極める必要がある。ちなみに、トップスクール志望者は、700点以上を目指すのが一般的である。昨今はGMATスコアがインフレしており、720点以上ないと安心できないという説もよく聞く。

   必要スコアを見極める際は、AGOSが公表している出願結果データが役に立つ。オンラインサービスLOGIN 学習ツール 出願結果参考データ

IMDは、出願時にTOEFLIELTSのテストスコア提出を求めない稀有な学校である。(英語力は最終選考会で徹底的にチェックされるので、合格するためには十分な英語力が必須である。)GMATについては、入学者の80%スコアレンジが620750であるので、真ん中へんの680点前後が狙い目となる。

下表は、AGOSが集計した出願結果データに基づき、GMATスコア別に合否結果をまとめたものである。■=1人を表す。これを見ると660点を境目に、合格率が大きく異なることが分かる。サンプル数が少ないので断定は危険だが、680点前後に閾値があるのではないかと推測することができる。

 





















GMATスコアは、入学審査の数ある基準の一つに過ぎず、不合格の決め手になることはあっても、合格の決め手になることはない。合格の決め手になるのは、「エッセイ」と「面接」であり、エッセイと面接の出来映えを左右するのが、その人の経歴の充実度合いである。次稿では、MBA出願対策としての、経歴の作り込み方について、詳しく書きたい。

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